花を認める 中1~中3(13~15歳)

花を認める 中1~中3(12歳~15歳)

学習面では、中1~中3の3年間は、小4~小6の応用です。

小学生の間に習った、問題を解く基本的な知識を使って学ぶように作られています。

だから、小学生のときに学力が低下したお子さんに、本格的にテコ入れをする場合は、たとえ中学生でも、小学生の内容に立ち戻るのが効果的です。

このように、小学校低学年でしっかり学習習慣をつけておくことはとても大切です。

そして、多くのお子さんが初めて経験する受験が、高校受験です。
ぜひ、美しい「花」を咲かせてあげたいものですね。

この時期のお子さんも、反抗期と呼ばれる年代の真っ只中ですが、うまく「自律」の道を歩んでいくよう、大人である親の役割は、ある時期までは寄り添い、お子さんの成長の枝が下がったり、折れたりしてしまわないように、「添え木」のような役割をし、お子さんに「自律」のときがきたら、ちゃんと「添え木」を外してあげることです。

このような多感な成長期に、うまく学習習慣を継続しつつ、高校受験という花を咲かせるために、僕が心がけていることが、2つあります。

1つは、「目標の見える化」です。

「何になりたい?」

最初は、「お金持ちになりたい。」というような、ぼんやりしたものでも構いません。
だんだん
「いつまでに?」
「どんなふうに?」
「どんな仕事?」
「いくらぐらい稼ぎたい?」
というように具体的な質問をしていくと、つけたい実の形が具体的になっていきます。
投げかけられた質問の返事を考えているうちに、見えていなかったものが明確になってくるのです。

中学生の場合、定期テスト、行きたい高校、大学受験、就職、その先の夢など、それぞれ響くところは違ってきます。
目標が明確になると、その過程ので高校受験、ふだんの勉強の位置づけ、重要性がはっきりします。

そして2つ目。
それは、「ハードル」を作っていくこと。

中学生の場合、勉強における「ハードル」として使いやすいのは、定期テストの点数です。努力や成長が見える化できて、わかりやすいからです。
このとき、高すぎるハードルは設定しません。前回の点数や学力の水準を考慮して、今回の目標点数を決めていきます。
高すぎず、低すぎない目標の具体的な数値を出すことが肝要です。

そこで、まず教科の優先順位を決めます。
暗記物の理科や社会、前期の数学の計算など、そのときに点がとりやすいものに、ターゲットをしぼり込みます。

そして、まず最初のハードルを飛び越えたら、お子さんにやる気が出てきます。お子さんにやる気を出してもらう一番の方法は、結果を出させてあげることです。

努力した分、結果が出ることがわかったら、お子さんは俄然やる気になるものです。

こうしてお子さんたちは、定期テストというハードルを乗り越えながら、一歩一歩それぞれの「花」を咲かせるために、成長していきます。

実をよろこぶ (高1~)

さあ、いよいよ結実です。
この時期には、お子さんも自身をつけ、自らを律する(自律)ことができるようになってきます。

お父さん、お母さんは、必要最低限のかじ取りだけを行います。お子さんが自分で立てた目標を達成できるように、必要に応じて手を貸すことだけ行います。

この時期のお子さんの目標は、自分の意志で描く未来を手にするために、課題を自ら決め、実行していく力をつけること。

その力を、大学受験を通してつけることです。

大きな「実」をお子さんがつけることを信じましょう。そして、実がなったときは、ともによろこびましょう

「よろこぶ」ことが大人の最大の仕事だと言っても過言ではないのです。

年齢別に、種から結実までを追ってきましたが、実はお子さんの成長の各段階で、同様の種から結実のステップがあることも忘れてはいけません。1つ1つ、何かを習得していくときには、必ずこのステップを踏んでいるということです。