SOLメソッド 繰り返し学習する

反復

勉強のやり方が分かったら、今度はどのくらいやるかが大事です。受験は山登り。コツコツと登り続ける子が山頂にたどり着きます。
外から見ていると急に伸びたように見えても、実はほとんどの場合違います。
私の中学校のときの同級生で、とてもふざけた奴がいました。授業もちゃんと聞かないし、勉強しているのかと尋ねると「していない」と答えるのです。しかし、成績はいつも学年トップクラス。
あるとき友だち数人がその子の家に遊びに行って泊まったとき、朝4時に目覚ましが鳴ったというのです。その時間から毎日勉強していたんですね。やはり努力なしに結果は残せないということです。

学力をつける最大のポイントは、反復することです。だからSOLメソッド「Self Ordermade Learningでは、反復演習の時間を最大限確保するのがポイントになります。
「量を最大化する」というのは、やみくもにたくさんやるという意味ではなく、限られた時間の中でできることを最大限にするという意味なのです。

時間を有効に使うポイントは、演習し、解説を読んでも理解できなかった問題は、いったんとばすということです。それを質問できるのが学校の先生や塾の先生ですから、しっかり先生を使うようしましょうということですね。

ご家庭で実行したいという場合は、色々な問題集にあたるより、1つのテキストを繰り返し演習するのがポイントです。2回目、3回目は1回めより点数が上がり、「やればやるほどできるようになるんだ」とお子さんが理解し、やる気がアップするからです。

自分の現在位置を知る

中3は入試、中1、中2は定期テストを中心に、今どこを学習しているか、どこまで出来たか、という確認を入れることが大切です。
たとえば英単語であれば、目標である個数まであと何個、期日がいつ、ということがわかっていれば、1日あたり何個のペースで覚えるといいかがわかります。
これを子どもが自分で考えることが大切です。上から押し付けると子どものやる気は低下し、学習効果は上がりません。

科目別に、メインとなる問題集を一冊決めて、その問題集の目次上で、今の自分の位置を知るのが、シンプルで継続しやすい方法です。

勉強を通して「自律型人間」に

あらゆる物事を、「長期的」「全体的」「根本的」「多角的」に捉えようとする。そして、「充実への欲求」を強烈に持ち、目標達成、自己実現に向かって苦労も厭わず、前進し続けようとする。その過程で、達成感、充足感、自己肯定感を味わい、更なる前進を自ら求めるようになる。
このような人物が、これからの時代に幸せに生きていくことができると考えています。
私が、人生の目標を勉強の出発点にすることが大切だと考えるのは、このためです。
小学生、中学生はまだ人生の段階としては子どもです。子どもは様々なことを吸収しながら、これから大人へと成長していく人間形成の真只中にいます。そんな子どもが、当然「完全なる自律型人間」である訳がありません。まだ、基本的には皆「依存型」です。だからこそ私たち大人は、子どもの健やかな成長と幸せな人生を心から願って、少しずつ「自律」へと導いてあげる必要があると思っています。